触れられなかったあいつと寄り添おうとするあいつ

一度でいいから触れたかった佐為（あいつ）

あんなにもはっきりと見えて

柔らかな声を聞くことが出来たのに

あんなにも近くにいたのに

触れ合うことはできなかった

あいつが消えてもう一人のあいつ（塔矢）が

現れた

まるで欠けたものを補うように



感情をあるがままにぶつけてくる

俺はその激しさに戸惑う

まっすぐに向けられた想いが苦しい

ごまかすように笑う

その態度にあいつは怒ったように何かを言った


聞き間違いだと思った


ボクはキミに寄り添いたいと思ってる

それは多分ボクがキミが好きだからだ


どう答えればいい？

佐為の想い

ヒカルは何も知らない

私がもうすぐ消えてしまうことも

私が存在した理由も


事実を話せば貴方は自分責めるでしょう

だから何も告げぬまま私は消える


身勝手な私を恨んで憎んで忘れて下さいね


それより私は貴方嘆く姿を想像するだけで

胸が張り裂けそうです


どうか泣かないで

貴方が泣くのは忍びない


ごめんなさい、ヒカル


貴方が本当に好きだった


今更伝えた所でどうしようもないのに

私は本当に愚かですね



貴方が私を忘れても

私は貴方を忘れない


だから貴方は光の中に居て下さいね

貴方に闇は似合わない


貴方に会えて私は幸せだった

戸惑い

どうして僕は進藤にこんなにも

こだわるんだろう？

saiと彼が無関係だとわかったのに

それでも



「進藤が上がってきた」

緒方さんの言葉にむきになってる。


僕が求めるものでなくても

僕は進藤を見ている。


わからない・・・！


進藤の何が僕の心を乱すのか？


ただひたすら前だけを高みだけを

目指してきたのに

このザマはなんなんだ？